煙の中から「ヒヌカン」があらわれた!
(マジムンが話しかけてくる)
ウホホホホ…
ワシの名前はヒヌカン
ヤマトの言葉では火の神(ヒノカミ)といったところかのぅ
沖縄ではどこの家でも台所にワシのことを祀るんじゃ
(彼女に向かって)
お嬢さん
これからこの島を旅するようじゃが
特に車の中での火の扱いには十分に気をつけてな
こんなきれいなお嬢さんといっしょに
沖縄を旅できるなんて
うらやましい限りじゃのう…ウホホホホ…
ただ仲が良すぎて
イタズラ好きのマジムンたちに
ヤキモチを焼かれて
悪さをされぬように
ふたりとも十分に気をつけてな
これからの旅も
行く先々でワシの仲間とめぐり逢うことがあろう
もしも仲間のマジムンたちに運良く会うことが出来たら
怖がらずに仲良くしてやっておくれ
沖縄のマジムンたちは
姿形はみなユニークじゃが
本当はいいやつばかりだでな
じゃあこの先
気をつけて行きなさい
ワシは二人をいつも見守っているからな
ウオホホホ…
(マジムンが煙の中に消えていく)
◯ヒヌカンに返事をしてあげてください。お礼を言ったら出発しましょう。
「ヒヌカン」とは
台所(かまど)の神様。ヒヌカンは人と神様との間を取り持つ役割を務める。神様ネットワークの仲介役として、仕事の出世から進学進級、結婚、出産、もめごとなどヒトの一大事には天界で神々と交渉し、人生がうまくいくように計らってくれるという言い伝えがある頼もしい味方。 ヒヌカン自身には、健康係(体)、食べ物係(食)、出世係(職)と3つの役割を担っている。沖縄では一家庭に一神を祀る身近で大切な神様。